
2022/04/08 第1回作並俳句大賞 入選作発表!
明治26年(1893)8月、25歳の正岡子規は松尾芭蕉の『おくのほそ道』の足跡をたどる東北巡歴の旅の途中、作並温泉に投宿し、有名な「夏山を廊下づたひの温泉(いでゆ)かな」をはじめ、俳句を6句、和歌を1首詠んでおります。
その子規が35年という短い生涯を終えて今年で120年。作並温泉旅館組合では作並温泉の豊かな自然と温泉をテーマとした俳句を募集しましたところ、全国から大人の部(高校生以上)296句、子どもの部(小学3年生~中学生)107句というたくさんのご応募をいただきました。
入選された句も、惜しくも入選を逃された句も秀句ばかりでございました。コロナ禍がいまだ終息しない中、たくさんのご投句をいただきまして誠にありがとうございます。
作並温泉は行基が発見して1300年、岩松喜惣治による開湯以来220年という悠久の歴史と手つかずの自然、豊かなお湯が自慢でございます。春夏秋冬どの季節においでくださっても皆様の期待を決して裏切りません。作並温泉旅館組合加盟4館の温泉宿は、従業員ともども、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
最後になりますが、選考の大任にあたってくださった宮城県俳句協会の成田一子様、浅川芳直様、そして、運営にご協力くださいました仙台リビング新聞社の浦邉友貴様に感謝申し上げます。
令和4年4月8日
作並温泉旅館組合 組合長 岩松廣行
正岡子規来仙記念
第1回 作並俳句大賞 大人の部(高校生以上)入選作発表(敬称略)
応募総数296句
選 者 成田一子(宮城県俳句協会会員)
主 催 作並温泉旅館組合
協 力 仙台リビング新聞社
大 賞
湯に入りてまた湯に入りて青葉かな 山川哲史(三重県伊勢市)
作並温泉旅館組合 組合長賞
露天湯に溢れ出したる冬銀河 山田知明(神奈川県横浜市)
優秀賞
宴はねうたた寝の湯に河鹿鳴く 阿部徳和(宮城県多賀城市)
優秀賞
山滴る伝説の湯の白タオル 別役昌子(滋賀県大津市)
佳 作 春日和母娘で入る美人の湯 菅野典子(山形県西村山郡河北町)
新緑や駅出てまずは揚げまんじゅう 石川 昇(神奈川県横浜市)
春三日月きざはし降りる白き水 栗林真理(北海道千歳市)
雲の峰交流電化発祥地 野口貴寛(千葉県松戸市)
貯蔵庫のレンガの赤や残る雪 瀬川令子(三重県多気郡大台町)
岩風呂の肌なめらかや百千鳥 山川哲史(三重県伊勢市)
また来いと見送るこけし秋の声 佐藤直哉(宮城県仙台市)
春泥の草履並んで湯治宿 佐藤 幸(宮城県仙台市)
芽吹き山ぐるり作並温泉郷 熊谷房子(宮城県気仙沼市)
桜東風湯神神社に光満つ 小松澤ゆり(宮城県仙台市)
正岡子規来仙記念
第1回 作並俳句大賞 子ども部(小学三年生~中学生)入選作発表(敬称略)
応募総数 107句
選 者 浅川芳直(宮城県俳句協会会員)
主 催 作並温泉旅館組合
協 力 仙台リビング新聞社
大 賞
鳳凰の声が聞こえる雪景色 菅澤幸睦(仙台市立広陵中一年)
作並温泉旅館組合 組合長賞
風光る温泉神社の木のハート 宮里そら(春の親子俳句教室)
優秀賞
げきりゅうにすいこまれるよ春の川 井上けんし(春の親子俳句教室)
優秀賞
ホテル行き祖父母働く夏の夜 早坂 蓮(仙台市立広陵中一年)
佳 作 冬の湯は森のけしきがさいこうだ 我妻恋羽(仙台市立上愛子小三年)
湯けむりにはるをおもいてゆにつかる 笹原歩美(仙台市立上愛子小三年)
こけしやにいったら空は秋晴れだ 矢口紗椿妃(仙台市立上愛子小三年)
雪とけてしらがなくなるゴリラ山 早坂優佳(仙台市立上愛子小三年)
生きかえる新川川のとぶしぶき 板垣もも(仙台市立上愛子小三年)
ヤマメをね心をこめて流すよう 菅澤柚乃(仙台市立上愛子小四年)
温泉で転んで見えた夏の星 菅原來威(仙台市立上愛子小四年)
ろてんぶろさくらとわたしゆれてるよ 我妻美咲(仙台市立上愛子小四年)
北風にふかれて入る露天風呂 熊田晴樹(仙台市立上愛子小六年)
温泉の湯気でしっとり桜かな 柳沼瑚佳(泉区・WEB応募者)
こけしにも雪が積もって雪帽子 庄子実里(仙台市立広陵中一年)
入選された方おめでとうございます。副賞は順次発送させていただきます。